行程 |
1日目●行者還トンネル西口〜八経ヶ岳〜弥山テント場 |
2日目●弥山テント場〜天川川合 |
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行動時間 |
1日目●5時間15分 |
2日目●4時間20分 |
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■1日目 行者還トンネル西口〜八経ヶ岳〜弥山テント場
いよいよ単独テント泊デビューの日がやってきた。軽量テントを購入、「テント買ったで!」と母親にも宣言。あとには引けない状態だ。
今回、コース選定に悩んだ。[ビスタ〜リの女ひとりテント道]でも記述しています。条件として(1)関西から1泊で行けて(2)山屋さんのみが集まる山域で(3)もしもの時のための山小屋がある(4)もちろん景色がイイ山(おまけ)下山口に温泉があれば最高……この条件で検索していたら八経ヶ岳がヒット。百名山である八経ヶ岳では、とくにオオヤマレンゲの咲く7月上旬がベストシーズンだという。はてさて、どうなることやら。
近鉄下市口駅前のバス停で、オジサンが「山小屋泊まり?キャンプにしては荷物が少ないしねえ」ビスタ〜リ「いや、テント入ってますよ」オジサン「えーっ!そうか、気を付けてね。ところで今年の夏は妙高にいくんや。あそこはどうたらこうたら」じゃあ!とやってきたバスに乗り込んだ。
どうも天気がよくない。新品のテントは雨の洗礼をうけるのでしょうか?10時半に天川川合でバスを降りて、携帯でタクシーを呼ぶとすぐに来てくれた。タクシーのオジサンもさきほどのオジサンと同じ質問をしてきた。すっかりオジサンたちの興味の対象だ。
ポツリと車の窓に雨粒が。路上駐車の車がどんどん増えていき、やがて11時に行者還トンネル西口に到着。大型バスも数台あり登山口は大盛況だ。ちょうど2台のバスが同時に到着し、団体がゾロゾロと降りてきた。ヤバい!渋滞に巻き込まれては大変、先に出発しなければ!!登山届けを出して速攻出発。
団体の忍び寄る気配に恐れつつ、ペースを守り進む。やがて緑が美しい樹林帯まできて明るくなった頃、奥駆出合に到着。ひと休みする。が、団体も次々に到着、敵に休息の地を占領された。ここからの奥駆道は気持ちのいい道だ。弁天の森の中、人が集まっていた。「ショウキランが咲いているよ」と教えてくれた。珍しいらしい。カメラに収めてしばらくすると、背後からザッザッザッと靴音が…。
無言のプレッシャーに負けて道を譲ると、オジサンオバサンがすごいペースで抜かしていった。バス2台分だから100名足らずか?先頭集団が駆け抜けると、遅れまいと必至で着いて行く第2集団、とっくに諦めている後方集団。そしてシンガリに添乗員。ありがとうございます、と頭を下げて行った。日帰りだから大変だねえ、飛ばさないと遅くなるもんね、こっちはテントだからゆっくりじっくり道草くっても平気さっ。
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登山口は大盛況 |
奥駆け出合までもうすぐ |
ショウキラン |
聖宝八丁のつづれ折の登りを歩いていると、下りの登山者が増えてきた。展望のよい場所に出たが雲行きがあやしい。休憩中のオジサン2人組もテントらしい。そして、平地に建つ弥山小屋に13時50分到着。
東の国見八方睨の方向に少し歩くとテント場があった。ひらけた台地で展望はいいし、草地なので快適そうだ。ウロウロして場所を物色。台地から少しさがった所にテント一つ分の木に囲まれた好位置を発見。早速テントを設営。外で設営するのは初めてだったがスムーズにできた。そうこうする内に、どんどん夏の青空が広がってきた。
14時15分、八経ヶ岳に向かうことにする。頂上までは、いったん下ってまた登りかえす。例の団体ほか多くの登山者とすれ違った。道の両側にオオヤマレンゲが咲いていた。鹿の食害で絶滅の危機に瀕しているらしい。フェンスに囲まれて守られていた。そんなにおいしいのかと匂いをかぐとスイカの匂いがした。30分で頂上に到着。近畿最高峰からは、大台ヶ原、大普賢岳、行者還岳、山上ヶ岳などがズラリと見渡せた。こんなに晴天になるとは。
小屋に水とビールを買いにいったら水代を少しまけてくれた。頑固なオヤジだと聞いていたがイイ人やん。15時45分テントに戻って木陰で、缶詰めの焼き鳥をおつまみに、ビールを飲んでまったり過ごす。テントは他に4張りだけなので静かでのんびりできる。贅沢な時間だ。アルファ米とフリーズドライのカツ丼、デザートにミックスフルーツを食べて満腹。
夕暮れ時になると、小屋の宿泊者がテント場まで、夕焼けに染まる大峰山脈を見にきていた。18時になって暗くなってきたので、シュラフにもぐってる内にいつのまにか眠ってしまった。
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弁天の森で休憩中 |
ナイスポジション! |
またもデジカメ使えず |
■2日目 弥山テント場〜栃尾辻〜天川川合
4時15分起床。すでに他のテントからゴソゴソと音がしていた。東に面しているテント場に朝日が射し込む。今日も天気がよい。朝食後にテント撤収、5時半出発。立ち枯れの木々を眺めながら下り、狼平に6時15分到着。非難小屋から1人出発するところだった。
薄暗い樹林を下り、栃尾辻に7時40分到着。ここにも非難小屋があるが、廃虚で泊れる状態ではなかった。アブやらハエやらブンブン大量に飛んでいた。何箇所か刺されてかゆい。どんどん蒸し暑くなる山中。まだかまだかと飛ばした。やがて鉄塔の立つ見晴しのいい場所から下ると、民家の裏手に到着。道路を歩いて天川川合バス停に9時50分到着。ほっと一息ついた。
ここから駅に帰らず洞川温泉に行く事にした。バスに乗っていると途中の停留所から見た事がある人達が…。テント泊のオジサン2人組であった。オジサン達はひと足先に出発して、天川川合からみたらい渓谷まで歩いたという。すげー健脚だなあ。
温泉センターの営業時間まで30分ほどあったので、バス停の近くの食堂で冷やし天ぷらうどんと生ビールを注文。いきなり朝にやってきて生ビールを注文する女…。ひとりテント泊成功の祝杯をあげた。
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