焼岳 西穂高岳 北アルプス2004年10月10〜11日車中泊2泊3日

台風一過の晴天をねらえ!ぬかるみの登山道に泣いた!
行程
1日目●自宅〜松本
2日目●中ノ湯〜焼岳〜西穂山荘
2日目●西穂山荘〜西穂高岳〜新穂高温泉
                         
行動時間
2日目●8時間30分
3日目●5時間

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■1日目 自宅〜松本

台風!台風!!台風!!!2004年の秋は台風の上陸記録が更新された。体育の日の連休にめがけて「猛烈な台風」が迫っていた。出発の予定日である金曜日に、会社から速攻自宅に戻って、テレビをつけると気象庁が会見。「明日はなるべく外出しないでください」なにい!これは事実上『外出禁止令』ではないか!?すっかり弱気になったビスタ〜リ、駅まで行って指定席券の日付けを翌日に変更してもらった。貴重な3連休の1日を奪われたが、気を取り直して土曜日の夜、大阪から「急行ちくま」に乗り松本へ出発。


■2日目 中ノ湯〜焼岳〜西穂山荘

6時30分に中ノ湯バス停で降りて、中ノ湯温泉旅館まで車道を歩く。閉鎖されたゲート前で、車が数台待っていた。徒歩のビスタ〜リはゲートの脇を通り抜けて歩いて行った。しばらくするとゲートが開き、あっという間に車は走り抜けて行った。中ノ湯温泉旅館の車が止まって、旅館まで乗ってもいいよとの暖かいお言葉。旅館でトイレを済まして、7時に出発。

登山口にはさっきの車が数台駐車していた。出発準備をしている人も何人かいた。今日は人が多そうだ。台風の大量上陸のおかげで、全国で熊がえさを求めて山を降り、人を襲う事故が多発していた。あちこちで熊鈴の音がした。これなら安心だ。登山道は台風一過のせいでぬかるんでいた。

晴天のもと、噴煙が上がる焼岳頂上が見える場所にやってきた。紅葉が目を見張るほど素晴らしい。オジサンに「バス停から歩いていたよね?ゲートでみかけたよ」どうやらこのオジサン、昨日の朝から登る予定だったが、台風で例のゲートが開かず、昨日1日潰れたらしい。そりゃ台風の日にくるのは無謀っすよ。

ここからは岩陵の急登だ。ゆっくりと進む。噴煙が上がるガスの横を通過し、硫黄臭漂うなか山頂に9時40分到着。槍穂は雲の中だが西穂高岳や上高地は見えた。さっきのオジサンに「縦走がんばってね」と声をかけられた。急な下りを一気に降下して焼岳小屋に11時到着。小屋前で観察しているとだいたいの人が、上高地に下山するようだ。

割谷山への縦走路に入ったとたん、人がいなくなった。熊遭遇の危機!エマージェンシーコールを吹き、ストックでビシバシ木を叩き存在をアピール。そのうち、木の根の這った急登や、ぬかるんだ道に苦しむ。ひどいところでは10センチほど足が沈む。ぬかるみを避けて歩くとこれがまた余計に疲れた。そして、ササで隠れた道で片足を踏み外した。ひええ〜、滑落の危機!様々なトラップが仕掛けられた登山道に苦しめられ、追い討ちをかけるように雨が降って来た。

西穂山荘に近付くにつれて、登山道の状況が変わってきた。ぬかるみには飛び石や板が渡されていて、草は刈られている。雨も上がり、最後の急登をがんばって14時40分西穂山荘に到着。

テント場は霞沢岳を真正面に望む場所だ。下のテント場はすでにいっぱいだったので、ヘリポートがある上部のテント場に設営した。こちらも最終的にはいっぱいになった。近くに高校生のグループがテントを設営。嫌な予感がした。寒いので早めにシュラフに入ったが、高校生がうるさい。21時頃までしゃべっていた。

焼岳直下の紅葉

コバルトブルーの火口湖

硫黄臭たちこめてます


■3日目 西穂山荘〜西穂高岳〜新穂高温泉

5時にサブザックを背負って出発。ヘッ電をつけて暗い中、丸山までは大きな岩の続く道を歩く。丸山を過ぎると比較的歩きやすくなった。先を歩く登山者のヘッ電がチカチカ光っていた。やがて明るくなり、6時に独標到着。岩場を下ってまた登り、ピラミッドピークを通過、慎重に岩壁を3点支持で登り、意外とあっけなく 7時に西穂高岳に到着。

ガスでまったく展望はなし。う〜ん、奥穂に続く稜線を見たかったのだけど…。7時40分まで粘ったが、天候は回復の兆しがなく帰ることにする。テント場に9時15分に到着、テントを撤収し、ロープウエイ駅に向かう。樹林帯を下って観光客で賑わうロープウエイ駅に到着後、すぐにロープウエイに乗りこむ。ロープウエイから見えた紅葉が素晴らしかった。新穂高温泉に到着したのは、バスの発車数分前。バス停まで走って11時20分発で高山駅へと向かった。

3連休が結局1日つぶれて2日間の慌ただしい旅となってしまった。もっとゆっくりしたかった〜。熊に関しては、事前に西穂山荘のホームページで、ロープウエイの鍋平付近で熊の出没情報が掲載されていた。連休で登山者が多いと予想していたが、焼岳小屋からは数人しかすれ違っていない。単独では熊鈴が必携だと痛感した。


テント場からの霞沢岳

ガスの中のピラミッドピーク

鍋平付近の紅葉

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