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■日帰り 武田尾駅〜大峰山〜廃線跡〜生瀬駅
遅咲きの桜を求めて4年ぶりに武庫川渓谷に行くことにした。まだ桜が残っていればいいけれど。4年前に来た時は翌日から40度の熱が出て1週間寝込んでしまったという、いわく付きの場所だ。
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桜、咲いています。間に合いました。 |
うららかな陽気の中、廃線跡を歩きます。 |
9時45分、JR宝塚線の無人の武田尾駅を降りると武庫川沿いの山々に桜が咲いているのが遠望できた。街中の桜は散ったけれど、渓谷沿いはまだ咲いている。駅から舗装路を歩くと、すぐにまくら木だけが残る廃線跡の道が始まる。第3、第2トンネルをくぐると大峰山登山口に着いた。ここから廃線跡とは別れて、「さくらの園」に続く山道が始まる。水上勉の小説「桜守」のモデルとなった笹部新太郎桜博士がつくった演習林だ。
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百花繚乱、色々な花が咲いています。 |
さくらの園はどこかな? |
山肌を飾る桜を見ながら歩き、あずま屋を過ぎると、今度は濃いピンク色のミツバツツジが満開だった。持っているガイドブックには、大峰山へのコースタイムは書かれていないので、まだかまだかと急登に苦しむ。結局、登山口から1時間で山頂に到着。気温が高いので、はやくもヘロヘロ。登山者が作るラーメンのいいにおいが漂っていた。まだ11時5分でお昼には早いので、マシュマロチョコでエネルギー補給。
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桜よりもミツバツツジが見ごろでした。 |
展望のない大峰山頂上。 |
10分休憩した後、あずま屋まで同じ道を戻って「隔水亭」への道を下る。ここまでくると、桜を見にやってきた多くの人で賑やかだ。沢沿いの道を下って、登山口に戻ってきた。ここでちょうど12時になったのでおにぎりを食べた。
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隔水亭。鍵がかかって中は見れません。 |
鉄橋は脇の細い橋を歩きます。 |
ここからは水平な廃線跡を歩くだけだ。多くの人が手に懐中電灯を持っている。途中、いくつものトンネルをくぐるので懐中電灯かヘッドライトは必携だ。とはいっても、4年前は持ってこず、足探り手探りで歩いた記憶がある。カーブのある長いトンネルは外部の光を完全に遮断し、闇の世界だ。トンネルを抜けたところの渓谷にかかる鉄橋で、ボーイスカウトの一団が見ているのは屍体……ではなくて、真下の急流を覗き込んでいた。映画の「スタンド・バイ・ミー」が頭をよぎった。
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ボーイスカウトも沢山きてました。 |
渓谷の巨岩に桜が彩りを添えています。 |
途中、ライトを持ってこなかったおばさん軍団に遭遇。「お姉さんの後について行かせてな〜」とぴったりとくっ付いてきた。おばさん達をはじめ、多くの人たちのはしゃぐ声が、わあわあとトンネル内に反響した。子どもはもちろん、大人も童心にかえる不思議な場所、廃線跡。
前方に中国自動車道が見えると、廃線跡の旅も終わり。住宅地に出てきて、車道を武庫川に沿って歩き、バス停で右に曲がり、現在の線路があるJR生瀬駅に13時25分到着。
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市街地に近いので水が結構汚れています。 |
高速道路と住宅地で現実に戻ります。 |