天狗岳〜縞枯山 Part1 八ヶ岳2005年6月25〜26日1泊2日

初夏の八ヶ岳は花いっぱい、ついでに虫もいっぱい
行程
1日目●渋の湯〜黒百合ヒュッテ〜天狗岳往復
2日目●黒百合ヒュッテ〜高見石〜麦草峠〜縞枯山〜ピラタス蓼科RW
                         
行動時間
1日目●5時間
2日目●5時間15分

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■1日目 自宅〜渋の湯〜黒百合ヒュッテ〜天狗岳往復

暑い。梅雨だと言うのに雨一滴降りゃしない。このまま梅雨がずれこんで7月は雨ばっかり、というオチも考えられなくも無いので、前から狙っていた花の咲きはじめの八ヶ岳に行く事にした。今回は気分的にしっとりとした森に癒されたいので、北八ヶ岳エリアに決定。

登山者約20名を乗せた、茅野駅から渋の湯までのバスは、冷房がついていなかったので、すでに汗がじっとり。それでも標高が上がるにつれて、涼しい風がバスの車内に紛れこんできた。前の座席の親子連れの幼い兄弟が、九十九折りで右に左に揺さぶられて、顔が青くなっていたのが心配だ。この子たちも天狗岳まで行くのだろうか?

11時10分に渋の湯に到着。硫黄の匂いが漂う中、身支度を整えて11時30分出発。沢を渡るとすぐに苔むした森林に。新緑が心地よい。先に歩き出した幼い兄弟をすぐに抜かして、ゆっくりと歩く。パノラマコースの尾根までは急登で苦しい。12時15分に尾根との合流地点になっている広場に到着、水分補給のために休憩。20名の団体が休憩を終えて出発するところだった。なかなか賑やかな人気のあるコースだ。

渋の湯の登山口。ここからGO! 登山口からすぐにこの雰囲気

大量の虫がアタックしてくるのを追い払うのに忙しく、あまり休憩した気分ではないが、今日はテント設営後に天狗岳を往復したいので、早々に出発。とにかく気温が高く蒸し暑い。この調子で天狗岳まで行ける余裕が、テント場に到着後に果たして残っているのだろうか?いやでも、今日中に天狗岳をやっつけておかないと、明日は縞枯山まではしんどいし、まあでも、縦走はやめてまた渋の湯に下山する選択肢もあるし・・・、とグルグルと考えを巡らせながら平坦な尾根道を歩く。

沢沿いの涼しい登山道 ミヤマカタバミなど花がたくさん!

唐沢鉱泉への分岐との合流地点を過ぎると沢沿いの道に変わった。ぐっと涼しくなり、岩ゴロで歩きにくいが、所々に木製や鉄製の橋が渡してあり快適だ。沿道に花が増えてきて、左側に岩陵地帯が見えてきたら、すぐに黒百合ヒュッテに到着した。13時25分。地図上でのコースタイムよりも短縮できたのでホッと一安心。

小さな釣鐘がいっぱいのオサバグサ テン場前の湿原に咲いていたクロユリ

天狗岳の往復の余裕が出てきた。ヒュッテ前のベンチでは沢山の登山者が、同じくこれから天狗岳を往復するようで、その前に休憩をしているようだった。ザックをおろしてヒュッテの中に早速テントの受付けに行くと、設営代は1000円。高い!普通のテン場代の2倍ではないか。確か、行者小屋も1000円だった。八ヶ岳は物価が高いのだろうか?

本日の行動を終えたらしいおじさんが、嬉々として売店でロング缶のビールを買い求めるのが何とも羨ましいが、とにかく、テントを設営して天狗岳に行かなくては。天狗岳から帰ってきたあかつきには、私もロング缶だ、と決意してテント場へ。テント場は湿原を前にした快適な場所だった。しかも、スノコが何枚かあり、テントの下に自由に敷ける。こんな、下界ではなんとも思えない、たった1枚のスノコが大変ありがたい。すでに4張りあるテントはすべて留守のよう。いらない荷物をテント内に投込んで14時に出発。

天狗岳へは岩場が続きます 花が疲れを癒してくれます

テント場からわずか10分足らずで中山峠、ここから岩場の連続する稜線歩きだ。目の前には東西の2つのピークがある天狗岳の雄大な姿が広がる。左側のゴツゴツした山頂が東天狗。右側の丸い形の山頂が西天狗。こんな素晴らしい景観を、相変わらず虫に邪魔されながら登って行く。こいつら、人が写真を撮っているのにも関わらず、お構い無しにフレームインしてくる。そうこうしている内に、次第に南の空から暗い雲が近づいてきた。夕立ちがくるかも?

岩場を暑さに苦しみながら通過し、やっと山頂を目前にした所に到着。山頂直下でおじさん達が、天狗岳の名前の由来となっている岩場を話題にしていた。話題の岩を見るとなるほど、天狗が空を仰いでいるように見える。

東天狗の頂上を見上げる 天狗さんが空を見上げています

最後のガレ場を登り切って、テント場から1時間で、東天狗に15時ちょうどに到着。山頂からは南八ヶ岳の稜線を堪能して、向かいの西天狗に20分かかって到着。広い山頂で休憩していると、パラッと雨が降ってきた。空は暗い雲が広がっていた。やばい!急いでカロリーメイトゼリーを飲んで、下山することにした。雷が発生したら大変だ。

東天狗より南八ツ方面を見る 遠そうに見えるけど西天狗へは20分

再び、東天狗に戻ってきたところで、遠くから、しかし、大きく、ズドーンッッ、ゴォーガラガラガラガラ!!!!かなり長い間、轟音が響いてきた。「何?何?何?雷???!!!うそやろ!!!」一気に身が縮みあがり、心拍数が急上昇。登山道を駆け降りると、東天狗の山頂から、おじさんも驚いたのだろうか、早足に同じ下山道を降りてきた。それから少し冷静になって、よくよく思い出してみると稲光りがしていなかった。なんだ!さっきのは落石の音なのだ、と自分を落ち付かせる。雨も、先程山頂でパラッときただけで、また熱い日差しが射してきた。

西天狗山頂より、根石山荘を見る 岩場にかわいいイワヒゲ

下山は登りの道と変えて、天狗の奥庭経由でスリバチ池を通り過ぎた。けれど、池の水が完全に干上がっていた。さっきまでの緊張がすっかり無くなって、前を歩く団体のゆっくりとしたペースを合わせて下山、ヒュッテ前に16時に戻ってきた。

たぶん…、ミヤマキンバイ 天狗の奥庭はその名の通り庭園のよう

ヒュッテ前では木魂祭というイベントで、小屋のご主人の米川さんが登山者に何やら説明をしていた。この黒百合ヒュッテでは四季を通して色々なイベントを開催している。この日の木魂祭はクロユリの開花に合わせて開催されているようだ。

テント場に戻ると、同じバスでやって来た、幼い兄弟の親子が無事に到着したようで、既にテントを設営していた。天狗岳往復の短い時間の中で、どうも精神的な疲労度が高く、ビールを飲んですっかりまったりモードに。幼い兄弟が子犬のようにテント場を走り回って、じゃれあって遊んでいるのが可愛い。

テント場でまったり〜 えっ…、虫が浮いてますけどこれを飲めと?

水場は小屋と湿原の間から出ている湧き水を利用。水場は浅い井戸のようになっていて、重い木の蓋を持ち上げると中から貞子、ではなく虫の死骸が数匹浮いていたので、虫を除けて冷たい水を汲んだ。小屋に確認すると、お腹が弱いなら、生では飲まない方がいいと言われた。翌日の行動中の飲み水として煮沸したあと、本日の夕食・パスタを茹でて、ミネストローネとともに食べた。

夕食後にヒュッテをのぞきにいくと、宿泊者で盛況のようで、1階ではランプの光のもとで大勢が夕食を囲んでいた。テントに19時半頃に入り就寝。いつものテント泊での習慣で22時頃起きだして、テントから顔だけを出して満天の星空を見上げた。

2日目は[北八ヶ岳・天狗岳〜縞枯山 Part2]に続く!


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