摩耶山 六甲山系2005年7月31日日帰り

稲妻坂で稲妻の襲来!恒例・摩耶山で縦走トレーニング
行動時間
日帰り●3時間30分

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■日帰り 新神戸〜市ケ原〜天狗道〜摩耶山〜青谷

ここ3年、夏休みは北アルプスの縦走に出かけている。その前週はあまり無茶をせず、近場で軽く行ける六甲山に足を運んでいる。ただ、軽いといっても真夏の六甲山は灼熱地獄なので、熱中症にならないように充分配慮しなければいけない。

というわけで今回は私にとって定番中の定番、家からも山頂が見えている摩耶山に行くことにした。摩耶山へ至るコースは豊富にあるのだが、比較的ポピュラーな新幹線の新神戸駅から市ケ原へ向かい、六甲全山縦走路である急登の天狗道から山頂の掬星台に至るコースを選択。

まずは、三ノ宮から地下鉄で新神戸駅まで行って新幹線の新神戸駅の構内へ。なぜ、新幹線の駅に?答えは、以前見つけた淡路屋の駅弁「六甲山縦走弁当」をゲットするため。駅弁の見本がズラリと並んでいるショーケースを覗くと、あったあった、お目当ての弁当が。それに、他の駅弁もなかなか魅力的。こういう楽しみがなければ、酷暑のなか六甲山を登る気力が湧かないってもんだ。

9時30分、新神戸駅から歩き出すと一気に汗が吹き出す。ゆっくりゆっくり、ポカリで水分補給をしながらよく整備された遊歩道を歩く。布引の滝を過ぎ、展望台で休憩。それにしても、この暑い中大勢の登山者で賑わっている。みなさん、同じく夏山のトレーニングだろうか?

しばらく休憩した後、再び歩く。比較的平坦な遊歩道を歩くと、五本松堰堤に辿り着く。巨大な堰堤が完成していて、びっくり!ダムには緑の水がたっぷりと満ちていた。ずっと工事中だったのがやっと完成したようだ。休憩によさそうな場所にベンチまでできている。


新神戸駅からすぐに遊歩道に入る

五本松堰堤がいつの間にか完成

3軒の茶屋の生ビールの看板を横目に通過して、10時20分、市ケ原に到着。紅葉茶屋の前のベンチで休憩していると、どうも雲行きが怪しい。ここからいよいよ縦走路に入る。山道に入った途端、雷鳴とともに雨が降り出した。これは想定外だ。布引ハーブ園への分岐に着く頃には本降りに。雨具は上着だけにして、傘をさす。前後して歩いていたおじさんは、「いよいよ雨支度ですか。」といって、雷雨に臆することなく先に登っていった。

稲妻坂に差し掛かるとドシャ降りに。ただ、さっきまで蒸し暑くて仕方なかったのだが、涼しくなって歩きやすい。雷鳴にビクビクしながら沢と化した急登をがんばる。「稲妻坂で落雷にあって死亡、なんて新聞社にとって恰好の見出しを提供するのは嫌だ!」と、足元で泡立つ流水を見ながら思った。

市ケ原と山頂の中間地点である学校林道との分岐に着くと、豪雨に。しばらく立ったまま休憩。再び歩き出したところで、年輩のご夫婦が下山してきた。おばさんの方は雨具も着ずに歩いている。これにはさすがにたじろいだので、「大丈夫ですか?」と思わず声をかけた。おばさんは笑顔で応じてそのまま別れたが、傘を貸した方がよかったのだろうかと後悔した。


流れる水が泡立っている!

雨でも一応展望台から下界を覗いてみる

天狗道の岩場では相変わらず雷鳴が響いてきたが、先ほどより遠ざかっていったので安心した。いつもは長く感じるこの尾根コースだが、色々な事があったので、あっという間に登り切った感じだ。

「星を掬(すく)う」というロマンチックな名前が付けられた、展望台である掬星台に到着。晴れていれば阪神間の平野部、大阪湾、関西空港、さらに金剛山や葛城山まで展望が広がるのだが、今回は当然ガスの中。あずま屋でお昼ごはんを食べることにする。

さーて、お楽しみのお弁当タイム、どれどれと例の「六甲山縦走弁当」を開封する。おにぎり2個に神戸の名産である、いかなごのくぎ煮、牛肉の甘辛く煮たもの、小さなタコ、甲南漬け(と思っていたが公式サイトで奈良漬けであったことが判明)、小さいながらも結構凝っているな、という印象。それにしても、比較的広いあずま屋は登山者でいっぱいだ。みなさん、雷雨に辟易しつつも「こんなことも山では当然」と表情が明るい。やはりアルプスなどの遠征前のトレーニングなのか、悲愴感がない。


あずま屋は雷雨に関わらず大盛況

本日の昼食。おいしゅうございました

昼食後、下山前に摩耶山の三角点を見に行くことにする。今まで行こうとも思わなかったのだが、サイトを開設して以来、ネット上でお知り合いになったへいぞ〜さんの山行記録を見て、私も摩耶山の三角点は拝んでおかないと、と思ったのだ。

三角点は見当を付けていた通り、祠の裏手にあった。そこから、天上寺跡に向けて下山開始。小雨が降っていて蒸し暑い。参道の階段状の石畳を下って、観光茶園を過ぎて旧摩耶道との分岐に到着。歩いたことが無い旧摩耶道に入ってしばらくすると、前方にダースベイダー、じゃなくて男性がのそのそと歩いていた。私に気が付くとじーっと見ていて全然歩かないようなので、気味が悪くなり引き返す。青谷を素直に下ることにした。やれやれ。

住宅街に出ると大阪湾をはさんで、金剛山や葛城山が見ることができた。あとから歩いてきたおばさんが「なーんや、晴れてるやん!」。あとは王子公園に向けて住宅街を下っていった。


三角点。掬星台とは違ってひっそり

下山道は参道なので階段が多い

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