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■はじめに
このコースは盛んに雪山初級者コースとして紹介されていますが、ヒュッテから天狗岳の稜線は初級者コースではありません。これから天狗岳に登ろうとする方は、慎重に行動してください。
2005年は無雪期の天狗岳に、6月と10月の2回も行っている。それもこれも全てこの日のため、と行っても過言ではない。自分には無雪期ですら登ったこともない雪山に行けるような経験や技量はどこにもない。それでも、それは少しリスクが減ったに過ぎない。天候次第では無雪期に登った経験など何の役にも立たないかもしれない。期待と不安が交錯する中、寒波が出発日に関西にもやってきた。
登山口に到着予定の23日の朝はまだ名古屋にも到着していなかった。大雪で高速道路が通行止め、やっと23日の夜に登山口に到着。黒百合ヒュッテには予定が変更になったことを電話で告げて、急きょ予約をとった渋御殿湯に宿泊することになった。ここで24時間移動の疲れを癒して仕切り直しすることになった。
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渋御殿湯のお部屋でくつろぎます |
災い転じてイイ温泉!温まりました |
■3日目 渋御殿湯〜黒百合ヒュッテ〜中山展望台往復
クリスマスイブの朝。小雪が降るなか12本爪アイゼンを着けて、渋の湯の登山口を8時40分に出発。事前に小屋に電話で聞いた通り、しっかりとトレースがついていた。小屋までは安心だ。積雪は50センチ位で真っ白な世界。6月に大量の虫につきまとわれて歩いた道とは思えない。
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渋御殿湯前で準備中。やっと山に登れます! |
真っ白な世界に、はしゃいでいます |
快調に歩いて無雪期と同じく2時間かかって10時45分に黒百合ヒュッテに到着。小屋前の温度計は-10度を示していた。雪は降っていないものの、視界は悪く風もあり、稜線上は荒れているのは明らか。今日は天狗岳はやめておくことにした。
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やはり関西とは雪の質が違います |

小屋もリースで飾りつけ |
小屋で休憩後、スノーシューを履いて中山展望台まで散策に。中山峠までの針葉樹の木々が、雪でその姿を完全に隠していた。幹まで真っ白だ。風が吹く度、きゅうきゅうと氷がきしむ音がする。異次元の世界に迷いこんだよう。
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バーバーパパみたいですね |
うおー、寒い!でもきれい! |
中山峠からは視界がだんだんよくなってきた。眼下に広がるすっかり白くなった広大なシラビソの森が素晴らしい。中山から高見石方面へのトレースが無く、あきらめて引き返してきた登山者とすれ違う。
強風吹き荒む中山に到着。蓼科山は残念ながら雲に隠れていたが、西風がどんどん雲を流し、天狗岳の2つのピークが見えた。青空も広がってきて、再び中山峠に戻った頃には快晴になっていた。
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中山より・天狗岳が見えてきました |
少し下ったところで・雪稜が光っています |
テントが多かった。次回はテント泊で!? |
今回は小屋でぬくぬくです |
小屋に戻ってプチ宴会。Kさんがケーキを持ってきてくれた。ささやかで贅沢なクリスマスの一夜を過ごす。小屋を出ると星空がきれい。明日は晴れるだろう。
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食堂にも大きなリース |
イブらしく鶏のモモの照焼きでした |
2日目は[天狗岳 Part2]に続く!
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