|
■日帰り 坊村〜御殿山〜武奈ヶ岳〜八雲ヶ原〜金糞峠〜イン谷〜JR比良駅
久しぶりの好天に恵まれた日曜日、堅田駅発のバスは満員だった。特別に登山口までの直通バスを出してくれた江若バスの粋な計らいと、車窓にどんどん迫ってくる青空をバックにした美しい比良連山を見て、バス車内はボルテージが高まる。9時30分、坊村から杉林の登山道に入ると、雪は多いがしっかりと踏み固められて、アイゼンがなくても楽に登れた。
|
坊村ですでに積雪している |
トレースもあり凍っていないのでラクラク |
徐々に登山道が明るくなり木々の間から京都北山や蓬來山が見えてきた。一番遠くに見えるのはもしかして六甲山?御殿山の手前で一気に視界が広がり、日本海まで見えてきた。意外と近いので、比良山系の雪の多さに納得する。御殿山では武奈ヶ岳の写真を撮るのに沢山の人が休憩していた。私ははやく西南稜を歩きたい一心で休憩をせずに通過した。
|
サングラス無しではいられない! |
雪帽子をかぶった木々の中をゆく |
西南稜は昨年の3月にきた時とは段違いに積雪が多かった。雪庇も巨大で、この日のような高温の日は雪崩れがおこるのでは、と思い恐かった。紺碧の空をバックに真っ白な雪の稜線を人影が連なっている。もう最高!というしかない。最後の急登が終わると山頂だ。12時10分到着。
|
雲ひとつない青空です |
スノーシューもってくればよかったな |
最高としか表現できない雪稜!! |
西南稜の最後の登りです |
どんなに天気のよい日を選んで来ても、ぼんやりと霞んであまり展望に恵まれなかった。それが今日はどうだ!伊吹山、鈴鹿山脈、恵那山、中央アルプス、白山をはじめとする北陸の山々や、御嶽山、乗鞍岳まで見えた。最初どれがどの山だか分からなかったが、近くの人の山座同定を盗み聞き。
|
今日は白山に向かって食べます |
いつまでも見ていたい絶景でした |
12時40分、昼食後は久しぶりに表比良に向けて下山することにした。ロープウエイが廃業した後に歩くのは初めてで不安だったが、この日は表比良方面からどんどん登ってくる。いったん山頂から下ると、イブルギのコバへのトレースが無かったので、踏み跡に誘われるままコヤマノ岳とスキー場の分岐まで来た。ここをスキー場の方を選んでしばらく歩くと、動いていないリフトが寂しいスキー場跡に。
|
山頂から下っているところです |
スキー場跡にいくつもの足跡が |
スキー場の斜面を下る。前を行く男性が尻セードしているがスムーズに滑らない。斜面を下りきると懐かしい八雲ヶ原に到着。いくつかの幕営跡があり、テントがひとつあった。日帰りできた事を悔やんだ。こんな天気のいい日にテント泊できたら最高だろう。
八雲ヶ原湿原の中のひとつしかないトレースを辿ると、樹林の中のほぼ平行な沢沿いの雪道になる。木々の枝に帽子のように積った雪が、ドサドサと落ちてくるのを横目で見ながら、自分に落ちてこないように願いながら歩いていく。テントを撤収しているグループが見えた。金糞峠が近いのだ。ここはキャンプ適地で周辺に跡地があった。14時15分、金糞峠に到着。
|
八雲ヶ原湿原。トレースはひとつだけでした |
イン谷に下山。今日は人が多かった! |
金糞峠からは一気に下る。雪が若干凍っていたのと、急坂で危険なので、ここで初めて6本爪アイゼンを取り出した。青ガレを過ぎてやっかいな急坂を過ぎると、思っていたよりも早く15時ちょうどに駐車場に到着できた。以前はここからバスに乗ればあとは終わりだったのだが、ロープウエイ廃業と同時に、路線バスも廃止されているので駅まで歩かなければならない。
|
湖西線・比良駅。バックにうっすらと琵琶湖 |
比良駅のホームから。尖ったピークは堂満岳 |
しかし、駅までは車道をほとんど歩く事も無く、他の登山者と前後しながら安心して歩けた。15時45分にJR比良駅に到着。振り返ると堂満岳を真正面にした比良連山が見送ってくれた。
|