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■3日目 三伏峠〜小河内岳〜荒川岳・中岳避難小屋
朝起きて朝食をとっていると、昨日までの吐き気が無くなっていることに気がついた。順応が遅い。それともビールがいけなかったのか。4時30分、テントを撤収して出発。ハクサンフウロの咲くまだうす暗い登山道をゆく。今日こそは日の出を拝みたい。
烏帽子岳へは一旦、南側斜面が沢にむけて崩落した稜線に出て、またすぐに樹林、そして塩見岳を真正面に見据えながら歩いていく。だんだんオレンジ色に染まる南アルプス。東に富士山が浮かび上がっている。なんとも言えない崇高な瞬間だ。何度体験しても飽きることはない。烏帽子岳には5時20分到着。
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いつ見ても心打つ秀麗な富士山 |
烏帽子岳で迎える朝。真正面は塩見岳 |
烏帽子岳から小河内(こごうち)岳への縦走路は穏やかでダイナミック。荒川岳がどっしりと背後にひかえている。ハイマツに覆われた小河内岳に近付くと、周りの景色に溶け込むように避難小屋がぽつんと立っているのが見える。つい泊まりたくなるようなロケーションだ。
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柔らかな光に包まれる前小河内・小河内岳 |
ハイマツ帯にひっそりと・ミヤマホツツジ |
小河内岳避難小屋は小さいけれどきれいで快適そうだ。トイレを借りるのに立寄って山頂へ。7時10分着。山頂からは荒川岳が圧倒的な存在で迫ってきていた。この時点では、まだあの遥か遠くに見える荒川岳まで行くつもりは微塵もなかった。ここで前後した単独行者の方2人と、ゴールまで抜きつ抜かれつすることになる。
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小河内岳にぽつんと避難小屋 |
小河内岳から塩見岳。憧れの稜線についに立つ |
広い山頂は荒川岳への展望の特等席 |
ハイマツの海に影ひとつ |
小河内岳からは標高を再び下げ、ハイマツ帯から樹林帯へと変わる。強烈に降りそそぐ紫外線から避けられるので樹林帯は快適だ。板屋岳に10時着。縦走路は常に進行方向の右側が崩落している。マルバダケブキのお花畑をいくつか通り過ぎ、本日の宿泊予定地の高山裏避難小屋に10時40分到着。
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小河内岳から次の目的地へ |
マルバダケブキの花畑と高山裏避難小屋 |
さて、こんな早い時間に着いた。どうしようか。先ほどから抜きつ抜かれつしていた単独のおじさんの「中岳避難小屋まで充分行ける時間だから行こう」との言葉が迷う私の背中を押した。あと数人の単独行者も行くと言う。単独行ばかりで仲間意識が自然にでき上がっていった。しっかりと行動食をとって、11時再出発。
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高山裏避難小屋のテント場は樹林に点在 |
小屋から少し離れた水場・美味しいです |
高山裏避難小屋から前岳へのコースタイム3時間の長い登りは、全行程中で一番厳しいというのは地形図からなんとなく把握はしていた。しかし、想像以上にその登りに苦しむこととなった。樹林帯からナナカマドの低木帯を、汗だくになりながらようやく抜けると、遮るもののない瓦礫の広大な登りが延々続く。上と下を見比べ、自分が今どの辺りまで登っているのかを確認しながら我慢の登りが続く。
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ヨツバシオガマ |
荒川前岳への大斜面 |
本当に長かった登りが終わり、ひょいっと稜線に出て愕然。前岳と中岳の登りがまだ残っていた。荒川大崩壊地を覗き込みながら、ぐるりとまわりこむように歩いていく。コースタイムより1時間余分にかかってやっと中岳避難小屋に到着。15時20分。
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大斜面を登り切っても前岳はまだ! |

大崩壊地に咲くラブリーな花たち |
さて、中岳避難小屋まで来たら明日はどこまでか?赤石岳ではテントは張れないし、百間洞まではコースタイム10時間だ。休憩を入れるとそれ以上になるだろう。道連れの単独行の方々に聞いてみると口を揃えて「大丈夫!もっと早く行けるよ」とこれまた心強いお言葉。よし!1日計画を短縮だ!
午後をまわって一時稜線を覆っていた雲が切れ、荒川岳と赤石岳の3,000メートルの横綱級を見渡した瞬間、ここまで来てよかったと心から思った。同宿の方々と、素晴らしい夕景を日が落ちるまで眺めていた。
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荒川東岳(悪沢岳)どどんと現れる |
夕焼けに染まる小屋と荒川東岳 |
4日目は[南アルプス南部縦走 Part4]に続く!
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