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■日帰り ごろごろ水〜法力峠〜稲村ヶ岳 往復
冬期の大峰山系は容易に人を寄せつけない、完全にエキスパートの世界だ。暖冬といえども冬期の大峰に行くのだから、ピッケル、12本爪アイゼン、スノーシュー、ダブルストックとなんでもこいの体制で臨む。ごるすたさん、ちゃっきーさんとこれまた強力なメンバーでラッセル上等!
スピーカーから流れるアナウンスが騒がしい「ゴロゴロ水」取水場の駐車場までの車道にはまったく積雪がない。9時30分出発。車道を渡って五代松鍾乳洞への直登コースを登り、法力峠へと杉林を登っていく。……雪、まったくなし。標高1217mの法力峠に積雪なし。比良山系の方が雪が多い。
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「世界遺産」とでかでかと看板が |
法力峠。観音峰との分岐 |
法力峠を過ぎるとようやくうっすらと雪が出てくるが、結局、稲村小屋まではアイゼン無しで登れた。しかし、小屋までに何ケ所か崖をトラバースするので細心の注意が必要だ。
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何ケ所かトラバースあり。積雪があるとやばい |
稲村小屋。屋根に雪がうっすらあるだけ |
小屋と外のトイレには鍵がかかっていた。小屋は窓ガラスが露出したまま。積雪対策の必要がないのだろう。お昼を食べた後、アイゼンを着けて山頂へ向う。
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大日直下のトラバース。細い踏み跡 |

大日キレットから西方面の山がぼんやりと |
鋭峰の大日山の東斜面のトラバースは、雪が少ないといえども、一歩足を踏み外したら数十メートルは滑落するだろう。充分気をつけて大日山の山腹を回りこみ、大日キレットへ。キレットの斜面には幾筋かの分厚い氷が張り付いている。
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鎖が出ていました |
山頂から、弥山・八経ヶ岳方面 |
大日キレットからは急登の鎖場だが、この辺りは夏道より登りやすかった。登山道をぐるっと西に方向を変わるとほどなく山頂に到着。13時30分到着。
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大普賢岳 |
金剛・葛城山 |
山頂からは山上ヶ岳、大普賢岳、弥山はもちろん、金剛山と葛城山がぼんやり浮かんでいた。目をこらして北を見ると真っ白な山塊が見える。たぶん、白山と御嶽山だろう。この時期に稲村ヶ岳の山頂に立てて、しかも、こんなに展望がいいなんて、いいのか悪いのか何とも複雑な心境だ。
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大日の山頂には大日如来が祀られています |
稲村小屋の周辺でも土が露出している |
山座同定していると雪が舞い始めたので下山。小屋前で温かいぜんざいと、ちゃっきーさんが持ってきてくれた和菓子を食べてから、もと来た道を下る。下りはアイゼンをつけての下山だ。ごろごろ水に到着、16時25分。例年なら時間切れで途中で引き返していただろう。寒波がくればあっという間に状況が変わる。この日の状態もいつまで続くかわからない。冬期の大峰に入るのは相応の準備が必要なのはこれからも変わらない。
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