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■日帰り 和佐又ヒュッテ〜笙ノ窟〜石ノ鼻〜大普賢岳 往復
垂直の岩壁に延々と山頂まで続く梯子。厳冬の大普賢岳は容易に人を寄せつけないのだが、今年は雪が少なく、当日も積雪は多いところで30センチ程度。登山道はほぼ岩と氷のミックスだった。とにかく、アイゼンを引っ掛けて滑落しないように細心の注意を払って歩いた。
Kさんご夫妻とNさん、この4人で歩くのは昨年の秋の大キレットの縦走以来だ。念のためにNさんが確保用ザイルを携行。和佐又ヒュッテを9時30分出発。
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例年ならスキー場なんです |
笙ノ窟の水場。氷柱の中のバケツ |
笙ノ窟までは全く雪はなし。だが、そこから先は氷が現れ始める。日本岳のコルに出ると、北からの風が強く、霧氷の森となる。石ノ鼻で12本爪アイゼンを履いて、爪のすべてを氷に確実に刺すことを意識して歩く。石ノ鼻からは垂直の梯子が連続する。雪が無いので完全に梯子が露出している。
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霧氷の森に梯子が連続します |
小普賢岳の肩の上部から急降下 |
小普賢岳の肩からは急斜面を下降する。例年ではこの辺りが核心部になるらしい。冬道では小普賢岳への直登ルートとなるらしいのだが、夏道どおりに鞍部まで慎重に下り、少し急登が続く。
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冬枯れの森が凍てついています |
小普賢岳を振り返る。背後は大台ヶ原 |
奥駈道の出合からしばらく霧氷の森を登ると山頂到着。12時30分。先客がちょうど立ち去るところで、この方たちは山頂で晴れるのを1時間も待っていたらしい。頭上には青空が広がっていたが、八経ヶ岳、稲村ヶ岳、山上ヶ岳は雲に覆われていた。
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奥駈道は霧氷のトンネル |
山頂プレート新しくなった? |
下りは確保するかどうかNさんから確認されたが確保なしでしのいだ。和佐又ヒュッテ前まで戻ってくると、休業状態の侘びしいスキー場跡に、犬の甲高い鳴き声だけがこだましているだけで、人の影がなく静まり返っていた。先ほどまでの緊張が嘘のようだ。
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山頂から北側。山上ヶ岳に続く奥駈道 |
八経ヶ岳は雲に覆われています |