御池岳
鈴鹿山系2008年3月12日日帰り

登りは厳しく、耐えれば優しい憧れの雪の御池岳
行動時間
日帰り●8時間


[山行LISTへ]
■日帰り 大君ヶ畑〜御池谷〜尾根取り付き〜鈴北岳〜御池岳(丸山)〜ボタンブチ 往復

相方のわいはんは山を登る朝は牛丼が欠かせない男である。一方、私は山を登る朝はおにぎり一個で充分、低燃費のエコな女である。

「まだお腹空いてへん」と私が主張して吉野家を素通りし、あれよあれよというまに大君ヶ畑(おじがはた)に到着してしまう。大君ヶ畑には吉野家などあるはずもなく、しょうがないので持ってきたおにぎり一個ずつを食べて7時50分、出発だ。

大君ヶ畑バス停を少し進んだ先からスタート 車道を1時間ほど歩きます。たまにズボッ

冬期閉鎖中の306号線は積雪20センチくらいで、時折踏み抜きながら1時間ほどかけて御池谷の分岐まで歩く。幾つかのトレースは御池谷の方へとむかっていた。

御池谷ーー。昨秋の恐怖体験の記憶がまだ新しい。そちらに向かおうとするわいはんを制して、鞍掛峠へのコースを選んだ。地図によると赤実線でCT1時間だ。ところが、である。林道を進んで行き、堰堤から先は登山道が無いのである。

林道の途中で赤テープの分岐があったので、そっちか!?と引き返し、分岐から杉林に入る。確かに、「鞍掛峠→」の手作り風の看板はあるが、どう見ても作業道。沢を登るわいはんをまた制して引き返すことにした。

「やっぱりここしかあらへんな」と御池谷の分岐に戻る。出発してから1時間30分経っていた。「よりによってなんでまた御池谷やねん」と思いながらトレース頼りで歩いていく。このような不確実な山歩きは本意ではないのだが、まあ、行き詰まれば引き返せばいいだけのこと。

途中、二俣から御池谷を右に見送って左の谷へとトレースがいざなう。これは!と思っていると、案の定、尾根へと取り付く。地図で方向を確認すると鈴北岳へとまっすぐ向かっている。

林道をいったりきたり。ほんまに御池岳に行けるん? 尾根の取り付き。杉林を直登!

ロスを挽回するように、杉林の中を一気に標高を稼いで行くと、右に鈴ヶ岳、背後に伊吹山が見えてきた。かなりの斜度をまっすぐ登っていくので、スノーシューの前爪を雪の斜面に蹴り込んで必死に体を持ち上げていく。

かなりの急斜面。しかも雪がぐずぐずやし 杉林を抜けた。もうすぐ稜線やー!

尾根の取り付きから約1時間で、鞍掛峠と鈴北岳を結ぶ稜線の、山頂から北東に下った所に出てきた。山頂に直登かと思い込んでいたので、ちょっとがっかり。20分ほどで鈴北岳に到着した。11時ちょうど。気温は10度で、春霞みではあるが、それでも展望はなかなか。朝出発してから休憩なしで約3時間。おにぎり一個でよくがんばりました。

待望の稜線!山頂へ直接アクセスできるかと思いきや もうちょいがんばって歩きましょう
うわっ誰もおらへん。なんちゅう気持ちのよさ 快晴の鈴北岳。3時間がんばった甲斐がありました

さあ、お次は待望の雪の奥の平を見に、御池岳(丸山)に向けて出発だ。展望がいいので御池岳を目指しながら雪原を好き勝手に歩いていく。方向を確認しながら、御池岳の真北にあるピークを越えると、あとは赤テープを頼りに登って行く。12時、御池岳到着。


鈴北岳から御池岳を望む。右のひらけた雪原は日本庭園分岐

丸山から少し下ると奥の平だ。笹原がすっかり雪に覆われている。憧れの広大な雪原をスノーシューで歩きまわる……と行きたいところだが、すっかりお疲れでガス欠気味なので、たけのこご飯のおにぎりとチャイでお昼休憩をとり、奥の平は眺めるだけにしておいた。

御池岳(丸山)山頂。鈴鹿山系の最高峰 ボタンブチへ向かって。るんるるん
やっぱり山ではチャイでんな さあ、もっとゆっくりしたいけど、もどろか

登りとはルートを変えて、西の尾根を辿って鈴北岳へと戻る。地図上ではたぶんグレー破線で表記されているルートだろう。晴れているので鈴北岳を見失う心配がないのが心強い。

鈴北岳からは登りと同じルートを辿って下山する。急な斜面をスノーシューでは下りにくいので途中でツボ足になる。御池谷まで下ってくるとズボズボ踏み抜いてこれまた歩きにくい。再度、スノーシュー装着だ。今日はスノーシューにお世話になりっぱなしである。

雪の日本庭園にアヒルのあしあと。奥は鈴北岳 鈴北岳から鞍掛峠への稜線。雪庇がすごい

おにぎり2個で約8時間の行動。牛丼なしで、わいはん大変やったなあ。私は低燃費だからなんともないんやけどね。あ、登りの途中でグミをひとりでこっそりつまみ食いしてたんやった。


●HOME● ●山行LIST●