白山
白山2008年8月2〜4日2泊3日

秘すれば花なり。秘せずは花なるべからず(仮)〜たたら合宿編〜
行程
1日目●別当出合〜南竜ヶ馬場テント場
2日目●テント場〜展望歩道〜御前峰〜お花松原〜お池めぐり〜室堂〜エコーライン〜テント場
3日目●テント場〜別当出合
  
行動時間
1日目●3時間
2日目●9時間30分
3日目●2時間

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■1日目 別当出合〜南竜ヶ馬場テント場

揃いも揃ってユルいキャラで構成された、たたら3人組(※)。そのユルさに反して、回を追うごとに内容は本格山行の様相を呈してきた。ここは軌道修正として、お花畑の白山で2泊3日のゆったりプランで女子度をアップさせたいところだ。

※たたら3人組とは、西大台ハイキングで気をよくした、まきくまさん、まゆ太さん、私の3人で結成したユニット。そのユルさから関係者からは常時「ネタ」扱いされている。たたらとは、大台ケ原の伝説の妖怪「一本たたら」からの由来である。友情の証として、木彫りの「一本たたら」を3人で購入し、絆を深める。3人での山行ではこれを持参することが恒例となっている。ひとつは平標山に眠る。

直前に行っている北海道で、この山行のために食材を調達するというまゆ太さん。同じくこちらも北海道帰りなので、手ぶらで二人の前に現れることはもはや許されないだろう。空気を読んでパストラミ、じゃがポックルをチョイスしておく。奥さん、女同士の山行って気い使うわ〜。

関西から金沢までの夜行バスは、別当出合行きの朝一番のバスにタイミングよく接続されている。関東から夜行電車でやってくる2人より、一足先にテント場まで行く事にした。別当出合からエコーラインの分岐までは樹林帯のなかの登りで、特に花は見られない。大渋滞に巻き込まれながら登っていく。

バスが到着する度に多くの登山者が山に入って行く 水場では多くの人が休憩。小学生がお弁当を食べていた

エコーラインの分岐からはシモツケソウの群落を見ながら、南竜ヶ馬場(みなみりゅうがばんば)へと行く。南竜山荘でテントの受付を済ませて、ハクサンコザクラの咲く雪田の横の木の階段を登ってテント場へ。がらがらのテント場は場所が選び放題だ。自炊場に近いところに設営しておく。

昼寝をしているとおふたりさんが到着。テントから顔を出すとまきくまさんに「よしよし」と頭をなでられたワン。北岳で水たまりができたという記憶も新しいまきくまテントを、さっさと手慣れた感じで設営し、3人揃ったところで乾杯だワン。あ、お土産に「いづう」の鯖寿司もってきたワン。

3人揃うのは久しぶりやね。早速乾杯や ちょっと付近をお散歩

出てくる出てくる、豪華食材がこれでもかと寝るまで出てきた。すし太朗に北海道の雲丹をいっぱいのっけたの、きゅうりと茗荷と茄子の塩揉み、厚切りパストラミ入りサラダ……などなど。辺りが夕焼けに染まるまで飲み食いし続けるのであった。

家でもこんな豪華なの食べたことないのに。ごっそさん 夕焼けにそまるテント場


■2日目 テント場〜展望歩道〜御前峰〜お花松原〜お池めぐり〜室堂〜エコーライン〜テント場
■3日目 テント場〜別当出合


さて、二日目はたっぷり一日使って白山のお花めぐりをする。雲が低く垂れ込め、一瞬辺りが赤く染まった。朝焼けって天気が悪くなる兆候って聞いたことあるけど大丈夫かな。アルプス展望歩道を登っていく。30分ほどで北アルプスを見ることができる展望所へ。カライトソウ、イブキトラノオ、ハクサンコザクラ、クロユリ、ミツバオウレンなどの群落が次々と現れる。風が強く、花を揺さぶるのでなかなかシャッターが押せない。

朝の空気が赤く染まった 次々と現れるお花畑
アルプス展望台付近より 風に揺れるイブキトラノオ

室堂で天気情報などをチェックしたあと、最高峰の御前峰(ごぜんがみね)に向けて登る。白山神社の横手から山頂までは石の階段で、ヘッデンでも登ることができるような道だ。室堂に宿泊して翌日ご来光を御前峰で拝むというのが、よくある白山登山コースだ。私が初めて白山に登った時は、もちろんその王道コースで行った。室堂で食べた夕食のカレー、懐かしいなあ。

まきくまさんが先ほどから、イワギキョウを見つけては写真を撮っている。大好きな花だとか。それにしても撮り過ぎとちゃうかー。

御前峰に着いたら辺りは真っ白で強風が吹き荒んでいた。寒いくらいだ。3人に緊張が走る。たたら結成後初のピンチか!午後から雷雨との予報が出ているので、さらにさらに慎重に行動することにする。御前峰からは「どうぞどうぞ」という感じで気がついたら一番前を歩かされていた。
「なんでやねん」
「びすこが一番白山に近いところに住んでいるから」

ハクサンコザクラ イワギキョウ

どうやら山頂付近にだけ雲がかかっていたようで、ヒルバオ雪渓に向けてガクンと標高を下げると夏の空が広がっていた。雪渓上で踏み跡がわからなくなって右往左往したが、雪渓下部に分岐を見つけて一安心。ちょうど通りかかった登山者に聞くと、お花松原のすぐ近くまで来ているとのこと。一同、興奮の渦に。そこから10分ほどでお花松原へ。まきくまさんが室堂で買った切手の写真と同じ、美しい風景が目の前に広がる。

上部よりヒルバオ雪渓を見下ろす でました、お花松原。しばし撮影タイムです

クロユリとアオノツガザクラ

イワカガミとクロユリ。切手の写真はこの辺りかな

はい、しゅーりょー!時間がきたので切り上げて再度くだってきた道を登り返す。登るとやはり上は真っ白な世界だった。少しだけ風は和らいでいた。お池めぐりコースを歩いて行く。ここが、また素晴らしくお花松原に負けないくらいに花が咲き乱れていた。どれも見たことがある花だが、同時に咲いているのが圧巻だった。

上に戻ったらまた真っ白…くすん 花が好きじゃない女子はいないのです

シナノキンバイとハクサンコザクラ
室堂でほっこりする3人たたら

室堂にぴったり12時に戻ってきた。心配していた天気は午後は回復し、青空さえ見えている。ああ、神様たたら様、今回もありがとうございます。

室堂でお昼ごはんを食べることにする。おふたりさんはラーメンだったが、私はやっぱりカレーや。思い出の味。また食べにここにこよう。

エコーラインを経て、南竜ヶ馬場へと戻る。横に長い別山の尾根が見渡せる。今回、また雨で登ることができなかったけれど、次こそ絶対に別山に行こう。テントのメンテナンスも今度こそちゃんとやろう。そんでまた3人で白山に行こう。

室堂といえばカレーライス 室堂付近からエコーラインを見る
別山をみながら南竜ヶ馬場へとくだる ニッコウキスゲ

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